古道010

太上十三経注釈(220)老子 第十七章

「太上」とは老子のことであるし、また「道」を体得した人のことでもあるとする。「太上」とは大いなる「上」のことであり、一般の人々はこれに対して「下」となる。ただ、単に「上」としなかったのは、ここで言う「上」が、上下を超えたところにある「上」であるからである。厳密な意味では上と下というとこrの「上」ではなく、下ではない、という意味での「上」なのである。
神仙道では「俗」を否定することはしない。仏教のように出家や僧団に属さなければ真の修行ができないとはしていない。「俗」であってよいが、それを超えた「道」の実践者でなければならないというのである。「道」は聖なるものと見られる行為にも、俗なるものと見られる行為にも、ともに存している。

太古の祭祀者

みみずく土偶 千葉県 余山貝塚出土

頭に傘のようなものを被った土偶である。これは、おそらくは植物の葉のようなものを束ねて傘としているものと思われる。こうした傘は沖縄や奄美大島などの巫女である「のろ」や「ゆた」にも見られるし、神道の祭祀でも、頭に杉の小枝などをさすことはよく行われている。これは神がそうしたものを目指してよってくる、と考えられたからである。

この土偶には「目」が明らかに示されてはいない。一方、遮光器土偶などでは「目」が強調されている。「目」が強調されているものは、それ自体が神であることを示していると思われ、そうでないものは神掛かりであると考えられる。このみみずく土偶には全身に「朱」を塗った痕跡が見られる。おそらく太古には全身に朱を塗って、聖なる葉を頭につけた祭祀者が神掛かりを行っていたのであろう。
江戸東京博物館 大妖怪展