第九十二話 中国武術における拿法と打法(10)

第九十二話 中国武術における拿法と打法(10)
秘宗拳では親指と中指、あるいは人差し指、またはこれら三本で掴む方法を採る。蟷螂拳でも三本指を使うのが主であるが二本指の門派もある。ただこうした柔らかな拿法では逃げられてしまうこともあるが、返し技を避けるためには仕方がないとする。当然のことに掴む手が外された場合の対処法もある。よくイスラム系の武術が「最強」とされるのは拿法を使うためと思われる。競技試合でも掴むことを禁じるのはそれがあまりに危険であるからに他ならない。李書文が鉄砂掌を煉っていないのに強い打ちを行えたとされるのは、おそらく掴む手法を用いていたためと思われる。得意技とされる猛虎硬爬山は相手を掴んでそれを引きながら体ごと体当たりをするような間合いで攻撃をするものである。

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