第九十二話 中国武術における拿法と打法(6)

第九十二話 中国武術における拿法と打法(6)
つまり拿法から打法への変化とは、相手を掴んでの特殊な攻防から一般的な打法を主とする拳術への変化であり、その過程で大八極は小八極となり、七星は秘門となって行ったと考えられるわけである。あるいはこれはイスラム族などの特殊な集団、あるいは小集団から漢族などの一般的な大集団に広まることで、「拳術」としての一般化が生じたということではなかろうか。八極拳も古くは把子拳と称されて五指を深く曲げる「拳」を使っていたという。これは相手を掴むための手形であることはいうまでもあるまい。それが現在のような普通の拳になったわけである。この手形の変化は相手を掴む特殊な「拳術」から一般的な拳術への移行と時を同じくしていたのではなかろうか。

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