第九十二話 中国武術における拿法と打法(5)

第九十二話 中国武術における拿法と打法(5)
このように小八極と大八極では「中心線」に関して大きな違いが見れるのであるが、それは七星と秘門においても同様に存している。七星では空いていた中心線を秘門(閉門)では堅固にガードするようになった。これをして一段の進歩と評されることがある。私見では、どうやら大八極、七星が先にあって後に小八極、秘門が生まれたのではないかと考えている。これは相手を掴む攻防からそれをあまり使わないいわゆる「拳術」的な攻防に変化したと思えるのである。蟷螂拳は多くの門派の技法を学んだ王朗が案出したとされるが、実は回族の武術にヒントを得ていたのではなかろうか。八極搴はもともと回族の中で生まれて、それが漢族にも広まったという経緯がある。こうした中で拿法が失われて、打法に重点が置かれるようになったのではないかと考えるのである。

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